新しい流れは異業種のエッセンスから(シライシ)

昨日の中原淳一さんの話ですけど。中原さんってのはもともとフランス人形作家だったんですって。で、「少女の友」の雑誌社との付き合いの始まりは「人形作家としての取材」だったそうです。絵も描いてみたいとのことで試しに描かせてみたら、まだまだ絵としては未熟だけれども今まで人形作家として描いてきた目の表情の表現が凄かったので採用されて挿絵画家としてデビューしたそうです。一世を風靡した画家ですが、今までの挿絵画家の流れから全く異業種のエッセンスが加わったので「新しい」とみんなから感じてもらえたんですよ。挿絵画家の歴史上に新しい流れが来た瞬間を展示で見ることができて面白かったです。で、特筆するべきことは、この表紙「ふーん」てなにげなくみてますが当時はこんな格好した人なんていなかったんです。みんな着物の時代で。つまり中原さんがまだ流行してもいない服のデザインまでしてたってことですよ!今着ても古くないセンスにびっくりです。http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/ 
上野の弥生美術館。12月23日まで(月曜休館)ですので興味のある人はどうぞ。写真は不忍池の公園にいた猫。